愛犬のためにできること2

人と犬の健康について考えてみる「シックハウス対策」


これからの住まいは人と犬の健康に配慮

した住宅が必要とされます。

「シックハウス症候群」などのアレルギー症状は建材の化学物質が原因とされていますが、気密性の高くなった現在の住宅では換気や通風にも気を配りたいところです。

 

24時間換気システムの導入やホルムアルデヒドの使用規制が行われるようになりましたが、人よりも体が小さく室内での生活時間が長い犬たちは、人間以上に室内環境の影響を受けます

最近は、人と同様に犬のアレルギーも増加しています。

 シックハウス対策は、人や犬の健康にもつながりますので、

大切な家族への思いやりの心ですね。

犬は床などを舐めたりすることもありますので、犬の触れる部分の

建材選びは慎重にしましょう。


「シックハウス症候群」と空気汚染濃度勾配について

シックハウス症候群とは、室内の空気が建材や接着剤、家具などから揮発された有機化合物質によって汚染されることにより健康障害を起こす状態のことです。

 

現在の気密性の高い住宅事情では、十分な換気を心掛けないと汚染濃度が上がりやすく、比較的早期に深刻な症状が現れやすい状況です。

 

室内空気の対流が緩慢な場合、空気よりも比重が重い化学物質は床に近い場所へと停滞していきますので、ちょうど愛犬や乳幼児などの生活圏で一番に汚染濃度が上がる状況になっています。

 「シックハウス症候群」の初期症状としては、目がチカチカしたり、涙や鼻水が出たりしますが、一定時間を超えて暴露され続けると人間                                                                                                                                             だけでなく、犬や猫も同様に症状が出ることがわかっています。

   ペットに出るシックハウス症候群の症状について

1:原因もなく、イライラしてよく吠えるようになった

2:目の周辺や足先のあたり、指先、背中などに発疹や脱毛、痒がるなどの皮膚炎症状

3:鼻水や目やにが出る

4:疲れやすく、以前よりも寝ていることが増えた

 

症状が進行すると呼吸器疾患になる場合がありますので、油断できません。

 


2003年に建築基準法にシックハウス対策が盛り込まれ、ハウスメーカーや、建材メーカー、家具メーカーなどが企業努力によりシックハウス症候群は少しずつ減少傾向にあると言われていますが、建築基準法で規制を受けるのは「ホルムアルデヒド」と「クロルピリホス」の2種類だけです。

現在、室内環境で観察された物質の中で人体に影響があるとして、厚生労働省が濃度の指針を発表している物質には13種類あります。

 

『ホルムアルデヒド』『アセトアルデヒド』『トルエン』『キシレン』『エチルベンゼン』『スチレン』『パラジクロロベンゼン』『クロルピリホス』『テトラデカン』『フタル酸ジ-n-プチル』『フタル酸ジ-2-エチルヘキシル』『ダイアジノン』『フェルノカルブ』

 

気を付けたいのは建材や家具だけではない

建材や家具などは、より安全なものを、と商品開発が進んで安心できるものがたくさん出来てきましたが、飼い主により後になって家の中に持ち込まれたものの中にもシックハウス症候群の原因になるものが数多くあります。

例として、衣装ケースに入れられた防虫剤やトイレの芳香剤、害虫駆除剤などの中にシックハウス症候群の原因になる成分が含まれていることがあります。

 

シックハウス症候群を防ぐためには?

どのようにすれば対策を取れるのでしょうか?それは、原因物質を出さない建材や家具を使うことが何よりですが、一番の対策は【換気】です

汚染された空気を室内に滞留させないことが大切です。お部屋の空気を入れ替えたうえで空気清浄機を使用することで、ハウスダストについても軽減させることができますので、おすすめです。 

また、アレルギー反応の原因となる揮発性有機化合物などを吸収するといわれる珪藻土や漆喰などを使用した壁材を使ってみるのもおすすめです。

 

愛犬と暮らす家に大切なのは新鮮な空気です

飼い主は、とかくペットを飼うにあたって必要なグッズやフードに目が行きがちですが、一生を暮らす家の安全な環境と新鮮な空気は、とても大切です。空気の対流が少ない環境で空気清浄機を使用しても空気が洗浄化されるのは、空気清浄機の周辺のみです。

人と犬が健康に暮らしていける住まいの安全には新鮮な空気が大切ですので、十分に注意を払いたいですね。

 

ダニやカビもアレルギー疾患の原因物質になります

犬も人と同じように化学物質だけでなく、ダニやカビによるアレルギー症状を起こす犬が増えています。カビ・ダニの発生を抑えるためには、湿気が籠らないように通風環境に気を配り、換気を心掛けるようにします。